neoure7200 ユーザーレポート
東京都西多摩郡瑞穂町 開業医

円滑な治療のための手段
●ペリオなど幅広い用途に利用
円滑な治療を行うための手段としてレーザーを使っているといい、「毎日の診療で、レーザーを使わない日はない」という。そして、その用途として、外料処置やぺリオの処置、歯内療法、義歯床縁のDULの疼痛の軽減、知覚過敏、ロ内炎などと話してくれた。
「ぺリオで抜歯をするときに術前にレーザーを照射すると疼痛をかなり少なくすることができますし、術後の疼痛にもレーザーを照射することで痛みが軽減できます。また、支台歯形成での歯肉圧排についてもレーザーを歯肉縁下に照射することで圧排が楽にできますし、歯肉の状態がよければ、 レーザーを照射しただけで歯肉圧排したのと同じような印象を採ることができます。ただし、この場合、照射の仕方によっては、歯肉の退縮がでることもあるので全てのケースで同じような結果がえられるわけではありません」。
さらに、歯科治療におけるレーザーの利用例として先生は、形成時の出血の止血や義歯が擦れることでできる潰蕩についても、傷面をレーザーで照射してやることによって治りが早く、ロ内炎な どは、大きなものでも一回照射することで痛みはかなり軽減され、小さな口内炎などは一回の照射で痛みが取れる。切開の時には、多少浸痳することがあってもメスでのカットがないので断面の殺菌、消毒ができるという。

●治療の対象は2蔵から80歳以上まで

先生が、現在使っているレーザーは、(株)ソキアメディカルの歯科用Nd-YAGレーザー装置「ネオキユア7200」である。
このレーザーを選んだ理由として先生は「純国産品である」ことを強調する。
「歯科業界の中では新しい会社であるが、親会杜はレーザーについての実績があります。毎日使うので、 メンテナンスを考えると純国産が安心できます」という。
先生の所では3分の1の患者さんにレーザーを使った治療をしており、その年齢も2蔵から80歳以上までが対象になっている。
「価格的にも安いものではないし、保険治療にも反映されません。たまに、使うというのではレーザーを導入する意味がない。また、レーザーについては、どこまで使えるかという用途範囲が確立されていません。使っていくことでその範囲が拡がっていくと思っています」。
先生が、歯科のレーザー治療に興味を持ったのは早い。歯科の中でソフトレーザーが使われるようになってすぐの頃にいち早くソフトレーザーを導入し、知覚過敏等の患者さんなどに使っていた。そしてハードレーザーか出てくるようになると、これからレーザーは歯科医療の中で身近になってくるだろうと考え、ハードレーザーの研究に取り組むようになった。しかし、ハードレーザーが出始めた頃の装置は形体的にも価格的にも自身の希望にマッチするものが無かったという。
●共通の研究の場が必要
レーザーの治療についての患者さんの反応については、「ソフトレーザーの頃から使っていたので、レーザーに対する恐怖感はないようだ」と言う。しかし、この先、歯科医療の中でのレーザー治療を確実なものとしていくためには、一つのメーカーに片寄らないレーザーについての基本を学ぶ共通の研究の場を作る必要があると指摘する。
「レーザーは歯科の治療においていいものであると思っていますが、新しい分野であり、緒についたばかりと言ってもいいものです。組織学、細胞学、細菌学的に、レーザーを照射することで生体にどういう変化が起こるかということが確立されてくることが大事です。レーザー治療器がどのようなものであるかということをいろいろな面から知る必要があります」。
そして、これからの歯科レーザー治療の大きな可能性として、顎関節分野での治療の活用を強調した。
月刊デンタルパワー 平成10年8月号より転載


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